漫画はどうやって作られているのでしょうか。
いきあたりばったりでは面白い漫画は作れません。
ネタがあって大まかなストーリーが決まっていたとしてもです。
ストーリーに必要な要素はいろいろ有ります。
・物語で伝えたいテーマ
・主人公を含む登場人物(キャラクター)の魅力
・世界観の設定
・人物にどんな変化や成長があるか
・物語の盛り上がる魅せるシーンとその下準備として何気ないシーンを想定しておく
確りと構成されていないと実際の漫画制作の途中のストーリーに矛盾が生じたり、キャラクターの軸がブレたりするかもしれません。
プロットを作っておくとストーリーやキャラクターを確認しながら漫画制作できるので、大きなミスに繋がりにくく何回も描き直ししなくて済むのです。
そこで絵を描く前の設計図として、漫画制作を進めやすくするためのプロットの作り方についてみていきましょう。
漫画を描きやすくするプロットの役割
いきなり漫画の原稿を描きはじめてもうまくいかないのは、どなたでもイメージがつくと思います。
そしてどうやら漫画は絵を使って物語を表現するものだから絵が最も重要のように思えるかもしれません。
どちらかというと本物そっくりに描くというよりは伝えたいことがはっきりわかるように表現できている方がよいでしょう。
それに一枚のイラストであってもそこにストーリー性を感じるほうが魅力があるのだから、漫画はなおさら面白いストーリーで読み進めてもらわないといけません。
そのための漫画制作のための骨組みになるプロットなのです。
漫画のプロットを作っておくと何がいいのでしょうか。
最も助かるのは漫画の清書する前のネームが迷いなくストーリー展開や場面設定、キャラクターなどの矛盾が発生しにくいことでやり直しが減ることです。
制作途中でも確認しながら進めると全体像や世界観を見失うことなく作成できるので、ぜひプロットは作っておきましょう。
漫画プロットの書き方の例
プロットに正しい書き方というのは存在しないそうです。
どういうことかというと人によって向き不向きがあるからです。
こうしないといけないと制約をつけてしまうと逆に作りにくくなるかもしれません。
自分に合った書き方を探すことが必要でしょう。
とはいってもこの内容は作っておいたほうが良いという要素はあります。
それは
①物語に一貫性を持たせるテーマ→(例)学園恋愛
②どんな舞台設定にするのかを決める世界観→(例)学校
③物語の主人公や登場人物→(例)主人公女子学生:サナ、恋人:リュウ
④物語の簡単なあらすじ→幼なじみの二人の恋物語を出来事のみで箇条書きや短文で書き出してみる
大枠を先に決めておくと後で他の細かいシーンなどのアイデアも入れやすいでしょう。
漫画プロットを作るとしてもおそらく多くの人はテキストでの書き方ではないでしょうか。
考えた物語を文章に表していく方法です。
これだとアイデアを整理しながら文章化することで筋道を立てながら具体的に表現できます。
更に考えながら書いていくので新たなアイデアが生まれて作りやすい人も多いのではないでしょうか。
他にはドラマの台本のように表現したいシーンをシナリオのように書くやり方もあります。
これだとセリフも入るので登場人物の口調や人物の特徴が分かりやすくなります。
ただ具体的になりすぎて後から思いついたアイデアを加える余裕がなくなるかもしれません。
もう一つはまだ漫画にはしないけれど、絵コンテのように描いていく方法です。
表現したいシーンのコマとその説明を文章で捕捉することで超具体的に表現できるので見せたいシーンを絵として決めておくのに適しています。
他にもいろいろ表現方法はあります。いきなりネーム作成の人もいらっしゃいます。
それに先に挙げたテキスト型とシナリオ型と絵コンテ型をそれぞれ組み合わせたり、シーンによって使い分けたりすることもできるかもしれません。
要は全体像を把握しておくと実際の漫画制作が迷いなくブレずに作れれば人それぞれのやり方でいいのではないでしょうか。
プロットノートに漫画の構想を書き出してみる
ネタやアイデアは思いついたら消えないうちに書き留めておきましょう。
たくさんのアイデアから採用する要素をノートに書き出しておけば何度も見返されますね。
エピソードなども効果的な順番にするために付箋に書き出してノート上で入れ替えたりしてみましょう。
何度もテーマの明確性、方向性、物事の因果関係性なども確認するためにもノートを活用してみてはいかがでしょうか。
テンプレートで漫画プロットを立てる
物語のテンプレートといえば『起承転結』が最も有名で基本的な型とされています。
どんな漫画を描きたいか、漠然としていてもいいのでそこから少しずつ細かく作ってみましょう。
『起承転結』に当てはめる前にまずは5Wに当てはめて物語の輪郭を作ります。
5Wとは①When(いつ) ②Where(どこで) ③Who(誰が) ④What(なにをする) ⑤Why(なんのために)の5つの頭文字Wのことです。
例えば漠然と恋愛漫画を描きたいなと思ったとします。
そこに5Wを当てはめてみましょう。
①現代 ②△学園 ③サナとリュウ ④恋愛 ⑤相手への気付きや成長などで両想いになる
「△学園のサナとリュウが相手への気付きや成長などで両想いになる恋愛物語」
大枠が決まったら早速『起承転結』でストーリーの流れを作っていきます。
【起…始まり】サナは幼なじみのリュウと仲良し
【承…導入】学園祭で出展する絵のモデルをリュウは探していた
【転…変化】描きたい人はサナだと気付き、声をかける
【結…結末】お互い恋愛感情だと分かり、ハッピーエンド
テンプレートに落とし込めたらここからさらにお話を細分化して筋道をつけていき、独自性を持たせていくといいのではないでしょうか。
セリフを活かすための漫画プロット作り
あなたは漫画に登場する推しキャラの名言・名セリフのお気に入りはありますか。
多くの人はその名言・名セリフに励まされてきた経験があるのではないでしょうか。
私もそのセリフを味わうためにお話の前後からじっくり何度も読み返したりよくします。
そのくらい絵はもちろんのこと、漫画のセリフには力があります。
そこを踏まえたうえでそのセリフのワンシーンを活かすためのプロットも作っておくと面白いかもしれません。
キャラクターの設定もプロットで決めていればそれにふさわしい説得力のあるセリフが生まれるでしょう。
AIを参考に漫画プロットを作ってみよう
AIは生活のあらゆるところでどんどん活用されてきています。
漫画のストーリーやプロットなどにも相談にも乗ってくれるし提案もしてくれます。
人対人で会話している時いいアイデアを思いつくのはよくあること。
けれどあまり長く話したり時間も気になり気を使ってしまうこともあります。
けれどAIなら気が済むまで人対AIで対話できるのでこれを活用する手はないと思います。
なぜならもっと話したくなるし自分でも発想で来たりアイデアが出やすかったりするから。
けっこうほめてももらえるので気持ちよく対話できるところもポイントです。
漫画プロットを究めて面白くしよう
漫画プロットって難しいイメージがあったのではないでしょうか。
私はありました。
でも一歩づつ頭の中から出していき、大枠から細分化していくと作りやすいと気付きました。
いろいろな作品にふれたり、実際に経験したりしながら物語の深みや幅を増やせたらもっと作りこみたくなります。
王道パターンの面白さに自分なりのオリジナル要素を加えていければ自分らしく楽しんで創作活動できます。
ストーリーの構成がまとまっていれば実際の漫画制作の下絵や清書も迷いなく仕上げられそうですね。
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