少女漫画の“目が大きい理由”って?感情を映すその秘密と進化をたどる

少女漫画のヒロインたちの「ぱっちりおめめ」。子どもの頃から読んでいた人なら、一度は「なぜこんなに目が大きいの?」と疑問に思ったことがあるかもしれません。

実はこの“大きな目”には、深い歴史と技術、そして作品に命を吹き込むための工夫が詰まっているんです。今回は、少女漫画の「目が大きい理由」を、歴史や表現の工夫、読者のリアルな声までたっぷりご紹介します!

「少女漫画の目が大きい」のルーツ

少女漫画の「目が大きい」表現の始まりは、1940年代後半に活躍を始めた手塚治虫先生にさかのぼります。彼が影響を受けたのは、なんとアメリカのディズニーアニメーション。バンビや白雪姫といったキャラクターたちの「感情が宿る大きな目」に強く魅せられた手塚先生は、それを日本の漫画にも取り入れたのです。

その後、手塚治虫先生の描いた少女漫画『リボンの騎士』や、後続の漫画家たちの影響によって、「目が大きい=かわいい・感情が伝わる」というスタイルが少女漫画の定番に。

守ってあげたくなる存在が「かわいさ」の象徴として機能しています。

やっぱり、「かわいい」は少女漫画にとって超大切なんです。

少女漫画で目が大きいことで表現できる感情とは?

少女漫画において、「目」はもっとも重要なパーツのひとつ。というのも、感情の起伏や揺れ動く気持ちを、絵だけで“見せる”必要があるからです。

少女漫画といえばやっぱり“恋愛“でしょう。

言葉ではなかなか表現しきれないことは顔の表情で語らせられるのも少女漫画の醍醐味。
特に目は戸惑い、嫉妬、ときめき、切なさ、恥ずかしさなど、微妙な感情が伝わりやすいのではないでしょうか。

少女漫画では言葉にしなくても「目を見れば、何を思っているかわかる」ような表現が求められます。目にうるおいを入れたり、まつげを強調したり、瞳の中に複数のハイライトを入れるなどして、登場人物の“心の声”を演出しているんですね。

心の揺れはセリフに頼らず「目の表情」で表現されていたほうがかえって言葉以上にグッとくるかもしれません。

少女漫画では、その目の力を最大限に使って、読む人の心を動かしているんですね。

時代とともに少女漫画の目の描き方も進化

少女漫画の「目」は、ただ大きいだけではありません。時代ごとにトレンドがあり、その表現も進化しています。

  • 1970年代:竹宮惠子や萩尾望都の時代。繊細で幻想的な目の描き方が特徴。
  • 1980〜90年代:とにかく「キラキラ」全盛期。目の中に星があったり、ハートが浮かんでいたり。
  • 2000年代以降:リアル志向が増加。細かい瞳孔の描写、グラデーションなどの技術も発展。
  • 最近:シンプルで洗練された表現が人気。目の大きさも控えめになり、多様なデザインが支持されています。

いずれの時代も、「キャラの感情をどう描くか?」が中心にあり、目の描写は時代を映す鏡ともいえます。

少女漫画の「大きな目」は、常に進化しながらも、“感情を伝える“という大きな役割を担っています。

少女漫画の目の描き方にもコツがある

「自分でも少女漫画みたいなキラキラの目、描いてみたい!」って思ったこと、ありませんか?
でも実際に描いてみると、「なんかバランス変」「かわいくならない…」って悩む人、多いんです。

そこで今回は、初心者でも取り入れやすい「目を大きく描くコツ」を、わかりやすくまとめてみました!

① 輪郭は大きめ+タレ気味で描く

まずは目の形から。大きな目を描くには、「縦幅」をしっかり取ることが大事です。
丸っこく、少し下がり気味(タレ目寄り)にすると、やわらかくて可愛らしい印象に。

逆にツリ目にするとクールで強い印象になるので、描きたいキャラの性格に合わせて調整してみてくださいね。

② 黒目はやや下寄り&大きめに

瞳の位置って、目の表情を決める超大事なポイント!
黒目を大きく、少し下に配置すると、ウルウルっとした少女漫画っぽい目になります。

さらに、黒目の中にハイライト(白い光)を入れると一気にキラキラ感UP。
1つだけでなく、2〜3個入れてみると、より深みのある目になりますよ。

③ まつ毛とアイラインで印象UP

まつ毛は本数を多くするより、「太めの線でしっかり描く」方が効果的。
上まつ毛だけでなく、下まつ毛も数本描いてあげると、目全体が締まって見えます。

アイラインは目の上端に沿って少し長めに描くと、目の横幅が広がった印象に。

④ 色塗りで立体感を演出

塗り方次第で、目の印象はガラッと変わります!
グラデーションで上から下に色を変えたり、影を入れることで、よりリアルな奥行きが生まれます。

また、瞳の色にアクセントカラー(例えば水色の中にちょっと紫を入れる)を加えると、キャラの個性もグッと出てきます。

⑤ まずは模写から始めてみよう

最初からオリジナルで描こうとすると難しいので、好きな漫画家さんの目を模写するのがオススメです。
「この目のどこがかわいいんだろう?」って考えながら描くと、観察力も養われて、自分のスタイルが見えてきますよ。

 

目を大きく描くのは、ただ拡大すればいいってわけじゃない。

バランス・感情・光の入れ方…そこに「命」を吹き込む工夫が詰まっているんですね。

“少女漫画の目が大きい“に読者のリアルな声もさまざま

実際に少女漫画を読んでいる人たちは、この「大きな目」をどう感じているのでしょう?

▼ポジティブな声
・「目を見るだけで気持ちがわかるから好き」
・「あの目のキラキラに、子どものころから憧れてた」
・「現実じゃありえないけど、夢の世界って感じがする!」

▼ちょっとネガティブな声
・「昔の少女漫画の目、大きすぎてびっくり」
・「逆にリアルじゃなさすぎて感情移入できない」
・「目がでかいので全部同じに見えることもある」

いまは多様性の時代。リアルで控えめな目もあれば、かつてのようなギラギラな目も復活中。「どんな表現が好きか」は、人それぞれでいいんです。

まとめ:少女漫画の“目”の大きいは、感情そのものを語っている

少女漫画における「目が大きい」表現は、単なるデフォルメや見た目の可愛さを超えて、「心を伝える手段」だったということがわかります。

一目で感情が伝わるように描かれた瞳。その中にあるのは、作家の技術と、読者へのメッセージ。だからこそ、あの「目」はいつまでも記憶に残るのかもしれません。

あなたのお気に入りのヒロインも、きっとその「目」で、何かを語っていたはずです。

次にお気に入りの漫画を開くときは、ぜひキャラの「目」にも注目してみてくださいね。

きっと、その中にしかない物語が見えてくるはずです。

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